お墓の種類を解説~一般墓地・樹木葬・永代墓などの特徴

最近のお墓事情

家族構成や少子化、核家族化など、様々な要因でお墓の形態が多様化してきました。
今選ばれている”お墓”は何故そのスタイルになったのか?
その特徴や背景をご覧いただきながら、お墓選びのヒントにしていただけると嬉しいです。

お墓にはさまざまな種類があり、それぞれに特徴やメリット・デメリットがございます。
この記事では、一般墓地、樹木葬、納骨堂、永代供養墓といった主なお墓の種類について解説し、それぞれの特徴やメリットだけでなく、よく聞かれるデメリットもご紹介いたします。

1.一般墓地とは

1-1.特徴

一般墓地は、主に寺院・霊園や地域の屋敷墓地や公営墓地に設けられた墓所で、家族や親族が共に眠ることができる伝統的なお墓の形です。
古くから建墓されており、法要やお盆、彼岸などの時期には、家族が集まってお墓参りを行うイメージが定着しております。

1‐2.メリット

一般墓地のメリットは、家族や親族が一緒に眠ることができる点です。
お墓を代々継承していくことができます。
また、骨壺で埋葬できる数が多いのもこのタイプの特徴です。
通常の7~8寸サイズの骨壺で4~12柱の骨壺が入る一般墓地が主流です。
多くの方が使用するので、お墓参りなどで顔を合わせる機会が増え、お墓を通して親族間コミュニティーの役割を担うこともございます。

1-3.デメリット

一般墓地は従来のお墓の形式でありますため、近代的な樹木葬や永代供養墓に比べると、若干維持管理費が高めであることが多いです。
また、個別で回忌法要を執り行うことも多い為、法要費用がかかることもございます。
もし、将来どなたもお墓を継承なされない場合は、使用しなくなったお墓の墓じまい(お墓の撤去)費用も必要になる可能性がございます。

2.樹木葬

2-1.特徴

樹木葬は、自然に囲まれた墓地で行われる埋葬方法で、エコロジー志向者にも支持されており、近年の少子化事情や環境問題に対する意識の変化によって、人気が高まっています。
従来の一般墓地のように、一家に1墓石という概念ではなく、樹木葬の区画内に、個別に小さな納骨棺(2~3名)、或いは他人と共有で同じ納骨棺に埋葬される(合祀)のスタイルが多いのも特徴の一つです。
また、使用期限を決めて購入するスタイルも多く、契約時から決められた年数の使用し、使用期限がきても延長できる樹木葬も多く、或いは最後に埋葬される方が亡くなられてから一定期間はそのまま樹木葬にお眠りいただき、期間が来ると敷地内の合祀墓などに改葬されその後も合同供養を執り行っていただけるなどの樹木葬も多くございます。

2-2. メリット

樹木葬のメリットは、自然と共生する(自然に還る)イメージで故人を供養できることです。
また、現代の樹木葬は一般墓地に比べてかなり安く購入できるため、個人やご夫婦だけで入る予定の方にとってはとても良い選択になっております。
樹木などの管理は墓地管理者が行ってくれるため、購入者は管理する必要がないケースが多いです。(管理料の有無は墓地により異なります。)
使用期間が決められており、年間管理料がかからない、或いはまとまった管理料を購入時に納めてしまう樹木葬も多く、将来かかる維持費などが計算しやすいというメリットもございます。

2-3. デメリット

多くの樹木葬はお一人様用や夫婦用、三名様までなど、一般的なお墓と異なり多人数での使用に対応していないことが多いです。
また、合祀タイプの場合は、遺骨を個別に納めることができないので他の方のお骨と混ざり、将来お骨を個別に取り出すことはできません。
そして、樹木葬のイメージとして、”故人の遺骨を樹木の根元に埋葬することを思い浮かべるかたも多いと思いますが、実際には多くの樹木葬は広いスペースを確保するものではなく、空き墓地をたくさんの方にご利用いただけるようコンパクトな個別埋葬方式にしているケースが多いです。樹木の根元に埋葬できるとは限らないのが現状です。
そのため、樹木葬のイメージで現地に見学に行くと、想像とは違った”樹木葬”に混乱する方もおられます。
一般墓地に比べ使用できる(埋葬できる)人数も少ないことから、家族全員で使用する場合は一般墓地を購入する方が割安になる場合もございます。

3.永代供養墓・納骨堂

3-1.特徴

永代供養墓や納骨堂は、寺院や霊園が管理する共同の墓地で、故人の遺骨を納めて供養することができます。
管理母体のご住職などが年に数回の合同供養を行ってくれるため、子孫に負担をかけずに故人を供養することができます。

3-2. メリット

永代供養墓・納骨堂のメリットは、ご遺族に経済的な負担をかけずに供養できることです。
また、購入時の価格も一般墓地と比べると割安になることが多いです。
お墓や一部の樹木葬のように樹木や雑草の管理をする必要もございません。
管理料が0円の永代供養墓も多いです。

3-3. デメリット

一般的なお墓と違い、故人の遺骨を個別の納骨棺に納めることができないことです。
また、永代供養墓の中にはたくさんの方が眠られておりますので、お参りの際に他のお参りの方と重なる確率が高く、プライベートな空間を維持したお参りは難しくなります。
しかし、他の方とも同じ永代供養墓にお参りしてる者同士、コミュニケーションの場であるとも言えます。

4.よくある質問

Q1.一般墓地とはどんなお墓ですか?

A1.一般墓地は、従来の石材を加工したお墓の形です。
古くからある縦長の和型墓石をイメージされる方が多いと思います。(近年は、和型墓石よりも洋型墓石の方が多く建立されております)
墓石を建て、親族や知人などがお彼岸やお盆にお墓参りなどの行事を定期的に行います。

Q2.樹木葬とはどのようなものですか?

A2.樹木葬は、樹木草木の近くに埋葬され、自然に囲まれた環境をイメージされたおはかのすたいるです。
同敷地内に多数の家族が使うスタイルが多いです。
使用期限が決められていることが多いです。

Q3.永代供養墓とはどんな仕組みですか?

A3.永代供養墓は、比較的低価格の価格設定が多く、故人の墓を永久に管理・供養してもらえる仕組みのお墓です。
遺族が遠方に住んでいたり、亡なくなられたりした場合でも安心というお声も聞かれます。
ロッカー式や棚式になった納骨場所に骨壺を収蔵いたします。
永代的に故人の供養が継されます。

Q4.納骨堂とはどのような施設ですか?

A4.納骨堂は、遺骨を納めるための建物で、個別の納骨室や共同の納骨スペースが設けられています。
また、納骨堂の中にはデザイン性や機能性にこだわったものもあります。
納骨堂内に入ってお参りができる施設の場合、雨が降ってもゆっくりとお参りができる利点も人気の秘訣です。
納骨堂の中には自動搬送式納骨堂と呼ばれる、共有の墓石の下や裏手にご遺骨が自動搬送される仕組みの納骨堂も都心部で多く建設され人気です。

Q5.合祀墓とは何ですか?

A5.合祀墓は、複数の故人の遺骨が一つの墓(納骨棺)に納められるお墓のことです。
価格も割安です。
お一人様や改葬で多数の骨壺を移動数場合、そして、供養の形式にこだわらない方に多く選ばれております。
また、一緒に合祀供養されることでご遺族同士の繋がりも深まるとされています。
一度埋葬されると、個別に取り出すことはできなくなります。

5.まとめ

まとめ
お墓の種類には、一般墓地、樹木葬、永代供養墓、納骨堂などがあり、それぞれ特徴やメリット・印象があります。
まずは家族構成や将来のイメージとして、その墓には誰が入り、誰がお参りにきてくれるのか?を想定しどのスタイルのお墓が必要なのかを選ぶことが大切です。
そして、その後にお参りに来てくれる方が行きやすい場所や予算をある程度まとめてから、複数の墓所を見学なされるとよいでしょう。
切羽詰まってから探すのは大変です。
ゆとりをもって後悔のないお墓選びができますことを願っております。

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