「エンディングノート」は、人生の終盤に備えて“自分の情報や想い”を家族に伝えるための記録帳です。
遺言書のような法的効力はないものの、自分の意思を“確実に残す”という意味では終活に欠かせないツールとなっています。
こうしたニーズに応えるために、本記事ではエンディングノートの書き方、必須項目、記入のコツ、注意点まで徹底的に解説します。
エンディングノートとは?遺言書との違い

比較項目 | エンディングノート | 遺言書 |
---|---|---|
法的効力 | なし(参考資料扱い) | あり(相続・財産分与に効力) |
書く目的 | 家族に想いを伝える/情報を整理する | 財産の分け方を明確にしてトラブル防止 |
書き方 | 自由。手書きでも印刷でもOK | 民法に準拠。方式ミスで無効になることも |
保管場所 | 自宅でOK。家族と共有も可 | 法務局・公証役場・弁護士に預ける場合あり |
エンディングノートは家族への“伝言”ツール。遺言書と併用するのがベストです。
エンディングノートを書くタイミングは“思い立ったとき”が最適
「病気になってから」「老後に入ってから」では遅いケースも。
エンディングノートは40代・50代から始めて、必要に応じて更新していくのが理想です。
エンディングノートに書くべき項目一覧【完全チェックリスト】
項目カテゴリ | 内容の例 |
---|---|
基本情報 | 氏名、住所、家族構成、生年月日、血液型 |
医療・介護の希望 | 延命治療の希望、介護方針、かかりつけ医 |
財産関連 | 銀行口座、保険、年金、不動産、借金など |
デジタル遺品 | SNSアカウント、スマホのロックコード、サブスク契約一覧 |
葬儀・供養の希望 | 葬儀の規模、宗派、誰を呼ぶか、どんな形で送りたいか |
お墓の希望 | 墓地の場所、希望する供養方法(樹木葬・納骨堂・永代供養など) |
ペットのこと | 引き取り先の希望、飼育費用、性格や好物など |
家族へのメッセージ | 感謝の言葉、伝えておきたいこと、写真・手紙の添付など |
項目を全部埋めなくてもOK!書けるところから、少しずつ埋めることが大切です。
エンディングノートの書き方のコツ|伝わるノートにするための工夫

1. フリースペースを活かして「自分の言葉」で書く
市販のテンプレートもありますが、気持ちや背景を補足する“ひと言”が心に残ります。
2. 書き終わったら保管場所を家族に伝える
せっかく書いても、見つけてもらえなければ意味がありません。
「引き出しの右奥」「パソコンの◯◯フォルダ」など具体的に知らせておきましょう。
3. 内容は定期的に見直す
- 銀行口座の変更
- スマホ機種変更やパスワード更新
- 家族構成の変化
など、1〜2年ごとの見直しがベストです。
市販・無料テンプレート・デジタルノートも活用しよう
種類 | 特徴 |
---|---|
市販ノート | 書店や通販で購入可。デザイン性や構成がしっかりしている |
無料テンプレ | 自治体・金融機関・葬儀会社が配布。PDFで入手できることも |
デジタル版 | PC・スマホで記録。クラウド保管や共有機能付きのサービスも |
エンディングノートに関するよくある質問

Q:法的な遺言は書かなくていいの?
→ 財産分与に関しては法的効力のある「遺言書」も別途必要です。
Q:ノートを複数持っていてもいい?
→ 問題ありません。ただし、家族が混乱しないように保管場所や存在は共有しましょう。
Q:書いた内容が変わったらどうする?
→ 書き直しでOK。最新版だけが有効になるように古いものは破棄しておくと安心です。
エンディングノートと“お墓選び”はセットで考えるのが◎
お墓や供養の希望も、エンディングノートに書いておくべき重要項目です。
そんな希望も具体的な霊園・納骨堂名まで明記しておくことで、家族が安心して手続きを進められます。
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まとめ|想いを「記録」することが、未来の家族への最高の贈り物
エンディングノートを書くことは、
「ありがとう」「大丈夫だよ」「心配しなくていいからね」
そんな優しいメッセージを家族に伝える手段です。
- 難しく考えず、まずは1ページ目から書いてみる
- 自分の思いを、自分の言葉で
- 完璧じゃなくていい、“残すこと”が何よりの価値
▶︎ そしてお墓・供養も忘れずに
ごくようばでお墓を探すから、あなたらしい供養の形を見つけてみましょう。